ウェブサイトやメールのリンク、押すのが不安な時のチェックポイント
インターネットを使っていると、ウェブサイトを見たり、メールやLINEを受け取ったりする中で、「リンク」を目にすることがよくあります。リンクを押すと、別のウェブサイトや情報が表示されますが、「これを押しても大丈夫だろうか?」と不安に感じることもあるかもしれません。
この記事では、インターネットのリンクについて、安全に利用するための確認ポイントと、もし不安なリンクを押してしまった場合の対処法を分かりやすくご説明します。
インターネットの「リンク」とは?
「リンク」とは、クリックしたりタップしたりすることで、関連する別の情報やウェブサイトに移動するための仕組みです。多くの場合、青い文字になっていたり、下線が引かれていたりします。写真やボタンにリンクが設定されていることもあります。
リンクは便利なものですが、中には私たちを困らせようとする悪い人たちが作った、危険な場所へつながるリンクも存在します。例えば、個人情報を盗み取ろうとしたり、ウイルスに感染させようとしたりするサイトへ誘導するリンクです。
このリンク、押しても大丈夫?不安な時に確認すること
リンクを押す前に、少し立ち止まっていくつかの点を確認することで、多くの危険を避けることができます。
1. 送り主は信頼できる人や組織ですか?
メールやLINEなどでリンクが送られてきた場合、まず「誰から送られてきたのか」を確認しましょう。
- 知っている人からのものか: 家族や友人など、よくやり取りする知人からのメールやメッセージであれば、安全なリンクである可能性が高いです。
- 知らない人からのものか: 全く知らない人から突然送られてきたリンクは、特に注意が必要です。安易に開かないようにしましょう。
- 大手企業や銀行からのものか: 実在する企業や銀行の名前を装ったメールも多くあります。普段その企業とやり取りがあるか、メールアドレスが正式なものかなどを確認してみてください。
2. リンクの文字(URL)はどこへつながっていますか?
ウェブサイトやメールに表示されているリンクの文字に注目してみましょう。リンクの上に指を置いたり、パソコンの場合はマウスの矢印を重ねたりすると、画面の下などにリンク先の詳しいアドレス(URLといいます)が表示されることがあります。
- URLの最初の部分を見る: 「https://」の後に続く、ウェブサイトの名前(例:
example.co.jp
のような部分)が、目的のサイトの名前と一致しているか確認します。例えば、銀行からのメールなら、銀行の公式サイトのアドレスと似ているか確認してみましょう。ただし、見た目が似ていても少し違うアドレスになっている場合があるので注意が必要です。 - 怪しい文字列がないか: 全く意味不明な文字の羅列や、普段見慣れない国のアドレス(
.ru
や.cn
など)になっている場合は、注意が必要です。 - 短くされたURLに注意:
goo.gl
やbit.ly
のように、元の長いアドレスを短くするサービスがあります。これらは便利ですが、元の安全なアドレスが隠されてしまうため、何の情報か分からないまま開くのは避けた方が安心です。
3. リンクの周りの文章や状況は自然ですか?
リンクが貼られている文章や、そのリンクが表示された状況も判断の手がかりになります。
- 「当選しました」「あなたの情報が漏れています」「料金が発生しています」などと書かれていて、すぐにリンクを押させようとしていませんか? 人を焦らせて、冷静な判断をさせないように仕向ける手口は、怪しいリンクでよく使われます。
- 普段利用しているサービスの通知なのに、メールやメッセージの文章に不自然な点はありませんか?
これらの点を確認して、少しでも「おかしいな」「不安だな」と感じたら、そのリンクは開かないのが賢明です。
もし不安なリンクを開いてしまったら?
うっかり怪しいかもしれないリンクを押してしまった場合でも、慌てずに落ち着いて対処することが大切です。
- すぐに画面を閉じる: 表示されたウェブサイトの内容がおかしいと感じたら、すぐにその画面を閉じてください。スマートフォンの「戻る」ボタンや、アプリを完全に終了させる操作を行います。
- 個人情報やパスワードは絶対に入力しない: 開いたサイトで、名前、住所、電話番号、クレジットカード情報、ログインパスワードなどを入力するように求められても、絶対に入力しないでください。
- アプリのインストールは公式ストアからのみ: 「このアプリをインストールしてください」などと表示されても、Google PlayストアやApp Storeといった公式のアプリストア以外からのインストールは絶対にしないでください。
- 不安な場合は相談する: もし心配な場合は、ご家族や、お使いのスマートフォンやインターネットの提供会社、または消費者ホットライン(電話番号:188)などに相談してみましょう。
- ウイルス対策ソフトで検査する: スマートフォンにウイルス対策ソフトを入れている場合は、一度スマートフォン全体を検査してみるのも良いでしょう。
安全にインターネットを利用するために
インターネットのリンクは、私たちの生活を便利にしてくれるものです。全てのリンクを怖がる必要はありません。
- 信頼できるサイトやアプリを使う: いつも使っているウェブサイトや、公式ストアから入れたアプリの中のリンクは、基本的に安全と考えて良いでしょう。
- 最新の状態に保つ: お使いのスマートフォンやアプリのソフトウェアを常に最新の状態にしておくことも、安全対策になります。
- 少しでも不安なら開かない勇気を持つ: 「確認してもよく分からない」「やっぱり不安だ」という時は、無理にリンクを開かないことも大切です。信頼できる情報源から直接情報を得るようにしましょう。例えば、銀行からのメールのリンクが不安なら、メールのリンクではなく、普段使っている銀行のアプリや、自分で検索して見つけた公式サイトからログインしてみる、といった方法があります。
インターネットを安全に使うための知識を少しずつ身につけて、安心してネットライフを楽しんでください。