スマートフォンが壊れても大丈夫!大切なデータを『バックアップ』する方法
スマートフォンは、私たちの毎日の生活に欠かせない大切な道具です。写真や動画、家族や友人との連絡先など、たくさんの大切な思い出や情報が入っていますね。
もし、お使いのスマートフォンが突然壊れてしまったり、なくしてしまったりしたら、どうなるでしょうか。スマートフォンに入っていた大切なものが、すべて消えてしまうかもしれません。考えただけでも不安になります。
そういった「もしも」の時に備えて、スマートフォンの中にある大切なものを、別の場所に写し取っておくことを『バックアップ』と言います。バックアップをしておけば、万が一のことがあっても、新しいスマートフォンに大切なデータを取り戻すことができます。
この記事では、どうしてバックアップが必要なのか、そして、そのバックアップをどのようにすれば良いのかを、分かりやすくご説明します。この記事を読んで、大切なデータを守るための準備をしてみましょう。
バックアップとは何ですか?なぜ必要なのでしょうか?
バックアップとは、スマートフォンの中にある写真や動画、連絡先、アプリの設定などの大切な情報をコピーして、別の場所に保管しておくことです。まるで、大切な手紙を金庫に入れておくようなイメージです。
なぜバックアップが必要かというと、スマートフォンは精密な機械ですので、次のような理由で突然使えなくなることがあるからです。
- 故障: 水に濡らしてしまったり、落としてしまったりして、動かなくなることがあります。
- 紛失・盗難: スマートフォンをどこかに置き忘れてしまったり、盗まれてしまったりすることがあります。
- 買い替え: 新しいスマートフォンに買い替えた時に、前のスマートフォンに入っていたデータを移したいと思うことがあります。
バックアップを取っておけば、たとえお使いのスマートフォンが使えなくなっても、バックアップしておいた場所からデータを新しいスマートフォンに戻すことができます。大切な思い出や情報が失われてしまう悲しい事態を防ぐために、バックアップはとても大切なのです。
バックアップはどこにするのが良いですか?
スマートフォンのデータをバックアップする方法はいくつかありますが、最近のスマートフォンでは「クラウド」という方法が便利で安心です。
クラウドとは、インターネット上の安全な保管場所のことです。パソコンやUSBメモリなどの物理的な場所に保存するのではなく、インターネットを通じてデータが保管されます。
クラウドにバックアップするメリットは、次の通りです。
- 特別な機器がいらない: パソコンや外付けの記憶装置がなくてもバックアップできます。
- 自動でバックアップできることが多い: 一度設定すれば、自動的にバックアップしてくれる機能があります。
- どこからでもアクセスできる: インターネットがつながっていれば、いつでもデータを取り出せます。
多くのスマートフォンでは、GoogleやAppleが提供するクラウドサービスを使って、簡単にバックアップできるようになっています。ここでは、スマートフォンの主要な種類であるAndroidとiPhoneに分けて、それぞれのクラウドを使ったバックアップ方法の基本的な考え方をご説明します。
【Androidの場合】Googleアカウントを使ったバックアップ
Androidのスマートフォンは、Googleが提供するサービスと連携しています。Googleアカウント(インターネット上のIDのようなもの)を使って、大切なデータをクラウド(Googleドライブなど)にバックアップすることができます。
主に、次のデータが自動的にバックアップされるように設定できます。
- 写真と動画: Googleフォトというアプリを使って、自動的にバックアップできます。
- 連絡先: Googleの連絡先機能で、常に最新の状態がクラウドに保存されます。
- その他のデータ: アプリのデータ、通話履歴、スマートフォンの設定などもバックアップできます。(ただし、アプリによっては対応していない場合もあります。)
バックアップの設定を確認・変更する一般的な手順は以下の通りです。お使いの機種によって画面の表示が少し異なる場合があります。
- スマートフォンの画面にある『設定』アプリを開きます。(歯車のマークのアイコンが多いです)
- 設定のメニューを下にスクロールしていくと、『システム』や『アカウントとバックアップ』といった項目がありますので、そこをタップします。
- 『バックアップ』や『バックアップと復元』という項目をタップします。
- 「Google Oneバックアップ」や「Googleアカウントにバックアップ」といった設定があるはずです。ここがオン(有効)になっているか確認してください。
- 『今すぐバックアップ』のようなボタンがあれば、すぐにバックアップを開始できます。
写真や動画のバックアップは、Googleフォトアプリで行います。
- 『Googleフォト』アプリを開きます。(カラフルな風車のマークのようなアイコンです)
- 画面の右上にある、自分の名前や顔の丸いアイコンをタップします。
- 表示されたメニューの中に『フォトの設定』という項目がありますので、そこをタップします。
- 『バックアップ』という項目をタップし、「バックアップと同期」がオンになっているか確認します。
- ここで、バックアップする画質や、Wi-Fi接続時のみバックアップするか、なども設定できます。
設定がオンになっていれば、スマートフォンが充電中でWi-Fiに繋がっている時などに、自動的に写真や動画がバックアップされます。
【iPhoneの場合】iCloudを使ったバックアップ
iPhoneは、Appleが提供するiCloudというクラウドサービスを使って、簡単にバックアップできます。iCloudアカウント(インターネット上のIDのようなもの)が必要です。
iCloudを使うと、主に次のデータをバックアップできます。
- 写真と動画: iCloud写真を使って、自動的にバックアップできます。
- 連絡先: iCloud連絡先で、常に最新の状態がクラウドに保存されます。
- その他のデータ: アプリのデータ、メッセージ、設定など、iPhone全体のバックアップも可能です。
iPhone全体のバックアップ設定を確認・変更する一般的な手順は以下の通りです。お使いのiOSのバージョンによって画面の表示が少し異なる場合があります。
- スマートフォンの画面にある『設定』アプリを開きます。(歯車のマークのアイコンです)
- 画面の一番上にある、自分の名前が表示されている部分をタップします。
- 『iCloud』という項目をタップします。
- iCloudを使っているアプリの一覧が表示されます。ここで、写真、連絡先、メッセージなどがオン(緑色になっている状態)になっているか確認します。オンになっていれば、それぞれのデータがiCloudに自動的にバックアップ(同期)されます。
- さらに、この画面を下にスクロールしていくと、『iCloudバックアップ』という項目があります。ここをタップします。
- 「iCloudバックアップ」がオン(緑色になっている状態)になっているか確認してください。これがオンになっていれば、iPhone全体が自動的にバックアップされます。
- 『今すぐバックアップを作成』というボタンがあれば、すぐにバックアップを開始できます。
「iCloudバックアップ」がオンになっていれば、iPhoneが電源に繋がれていて、画面がロックされており、Wi-Fiに接続されている時に、自動的にバックアップが実行されます。
バックアップするときの注意点
- 通信量と時間: バックアップには、たくさんのデータをインターネットに送るため、時間がかかります。また、Wi-Fi(ワイファイ:無線でインターネットに接続する技術)を使ってバックアップすることをおすすめします。携帯電話会社のデータ通信(「ギガ」を使う通信)で行うと、料金が高くなる可能性があります。
- クラウドの容量: 無料で使えるクラウドの容量には限りがあります。写真や動画が多い場合は、容量が足りなくなることがあります。容量が不足しているというお知らせが表示されたら、不要なデータを整理するか、必要であれば有料の容量を追加することも検討できます。
- 定期的な確認: バックアップの設定が正しくできているか、時々確認してみましょう。設定が変わってしまったり、容量が足りなくなったりして、バックアップが止まっていることもあります。
まとめ
スマートフォンのバックアップは、万が一の事態から大切な写真や連絡先などを守るための、とても重要な準備です。設定は少し難しく感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば、多くの場合は自動で行ってくれます。
もし、ご自身のスマートフォンの種類(AndroidかiPhoneか)が分からない場合や、設定画面が見つからない場合は、スマートフォンの購入店や、詳しいご家族・ご友人などに相談してみるのも良いでしょう。
大切なデータをバックアップして、安心してスマートフォンをお使いください。