迷惑なSMSや電話への対応に困ったら?安全な対処法
「怪しい」と感じるSMSや電話が増えていませんか?
スマートフォンを使っていると、知らない相手からメッセージ(SMS)が届いたり、電話がかかってきたりすることがあります。中には、「有名企業からの連絡かな?」「何かお金の請求だろうか?」と不安になるような、怪しい内容のものも混じっています。
こういったメッセージや電話は、残念ながら詐欺や悪質な勧誘につながることがあります。どのように対応すれば良いのか分からず、困っている方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、「これって怪しいかな?」と感じるSMSや電話について、その見分け方と、トラブルに巻き込まれないための安全な対処法を分かりやすくご説明します。
怪しいSMSや電話の「特徴」を知っておきましょう
受け取ったメッセージや電話が、安全なものなのか、それとも注意が必要なものなのかを見分けるための、いくつかのポイントがあります。
- 送信元や名乗る相手がおかしい:
- 大手企業や公的機関の名前を名乗っているのに、SMSの差出人が個人の電話番号だったり、覚えのない番号からの電話だったりする。
- 聞いたことのない会社やサービスから連絡が来る。
- 内容が不自然・緊急性を煽る:
- 「あなたの荷物が配達できませんでした」「アカウントがロックされました」など、心当たりがないのに何か問題が起きていると告げる。
- 「すぐに手続きしないと大変なことになる」など、急いで行動させようとする。
- 日本語の文章に不自然な点がある。
- 個人情報や金銭を要求する:
- SMSで「詳しい情報はこちらのURLから確認してください」とリンク(URL)へのアクセスを促し、アクセス先でパスワードやクレジットカード番号などを入力させようとする。
- 電話で家族構成や資産状況などを聞き出そうとする。
- 「〇〇円を至急振り込んでください」といった金銭の支払いを求める。
- 記載されている連絡先がおかしい:
- SMSに記載されている会社の電話番号が、公式ウェブサイトに載っている番号と違う。
- 電話で「折り返しはこちらの番号へ」と言われた番号が、見慣れない、短い番号などである。
このような特徴に一つでも当てはまる場合は、特に注意が必要です。
怪しいSMSや電話への具体的な対処法
「怪しいかな?」と感じたら、まず落ち着いて、以下のような対処を試みてください。
SMS(メッセージ)の場合
- 絶対に返信しない: メッセージに返信してしまうと、相手に「この番号は使われている」と教えてしまうことになります。さらに怪しいメッセージが増える可能性があります。返信はせず、無視してください。
- 記載されたURLは絶対にタップ(押す)しない: メッセージに含まれるインターネットのアドレス(URL)は、偽物のウェブサイトへ誘導するためのものです。タップしてしまうと、個人情報を盗まれたり、スマートフォンがウイルスに感染したりする危険があります。絶対にURLはタップしないでください。
- メッセージを削除する: 不安な気持ちをなくすためにも、怪しいメッセージは削除してしまいましょう。メッセージを長押しすると、「削除」や「ゴミ箱」のようなメニューが出てくることが一般的です。
- 必要であれば報告機能を活用する: お使いのスマートフォンのメッセージアプリによっては、「迷惑メッセージを報告」といった機能があります。この機能を使うと、通信会社に迷惑メッセージの情報を送ることができます。手順は機種によって異なりますが、メッセージの詳細画面などに表示されることが多いです。
電話の場合
- 知らない番号にはすぐに出ない: 電話がかかってきたときに、電話番号が表示されます。知っている番号以外からの電話には、すぐに出る必要はありません。
- もし出てしまっても、大切な情報は絶対に話さない: もし電話に出てしまい、相手が怪しいと感じたら、「結構です」「必要ありません」と伝えて、すぐに電話を切ってください。名前、住所、家族のこと、銀行口座の情報など、個人的な情報は絶対に相手に伝えないでください。
- すぐに電話を切る: 相手の話を最後まで聞く必要はありません。少しでも怪しい、不安だと感じたら、「失礼します」などと伝えて、電話を切って構いません。
- 着信拒否の設定をする: 同じ怪しい番号から何度も電話がかかってくる場合は、その番号からの電話を受け取らないようにする「着信拒否」の設定をすることができます。スマートフォンの「電話」アプリの履歴から、その番号を選び、「着信拒否」や「この発信者をブロック」といった項目を探してください。設定方法はスマートフォンの種類によって少し異なります。
- 相手の番号を控えておく(任意): もし可能であれば、かかってきた電話番号をメモしておくと、後で警察や専門機関に相談する際に役立つ場合があります。
もし不安が残る場合は
- 公式な連絡か確認する: もし、知っている会社や銀行、公的機関の名前でメッセージや電話が来た場合でも、すぐに信じ込まず、一度立ち止まりましょう。本当にその会社からの連絡か確認したい場合は、メッセージや電話に記載されている連絡先ではなく、普段利用しているその会社の公式ウェブサイトなどで調べて確認してください。公式ウェブサイトに載っている電話番号にかけ直す、公式アプリのお知らせを確認する、などの方法が安全です。
- 家族や信頼できる人に相談する: 一人で悩まず、ご家族や、スマートフォンの扱いに詳しい知人など、信頼できる人に相談してみてください。一緒にメッセージや電話の内容を確認してもらうことで、冷静な判断がしやすくなります。
- 専門の窓口に相談する: 「これは詐欺かもしれない」「どうしたら良いか分からない」と強く不安を感じる場合は、警察(#9110番)や国民生活センター(消費者ホットライン188番)に相談することもできます。
まとめ
怪しいSMSや電話は、無理に対応しようとせず、「触らない」「返事をしない」「すぐ切る」が基本的な安全策です。
もし、不安なメッセージや電話を受け取っても、焦る必要はありません。この記事でご紹介した対処法を思い出し、落ち着いて行動してみてください。一人で抱え込まず、身近な人や専門機関に相談することも、大切な解決策の一つです。